「中郷温水池生きもの里帰り大作戦」実施

1月に実施した「中郷温水池生きもの救出大作戦」、こちらは中郷温水池の水を抜くために、魚などの生きものたちを一時的に中郷温水池近くの水路に救出(避難)させました。その後、中郷温水池のヘドロを取り除く浚渫(しゅんせつ)作業が終わり、水が戻ってきました。

このため、3月27日は「生きもの救出大作戦」の逆で、中郷温水池近くの水路から、もといた中郷温水池への生きものたちの里帰りを手伝う「中郷温水池生きもの里帰り大作戦」が実施されました。

参加者は小学生の親子づれを中心に約100人。親子で協力して、あるいは友だちと協力して、水路の魚をつかまえ、中郷温水池に運んでいきます。大きなコイは重くて大変ではありますが捕まえやすいのに対して、小さなアブラハヤやモツゴはとても素早く、なかなか捕まえられません。

それでも、参加者みんなが協力して、水生生物専門家の加須屋真先生(富士常葉大学非常勤講師)の指導を受けながら、片方から大きな音を立てて追い込んで、もう片方で網を張って待ち伏せるなどして、多くの魚たちの里帰りを成功させました。コイやゲンゴロウブナヘラブナ)などの大型の魚類の救出率はほぼ100%、アブラハヤやモツゴなどの小さな魚たちは約7割になりました。
子どもたちも、水に濡れながら一生懸命魚たちを捕まえては、中郷温水池に放してあげていました。

作業も一段落したところで、水生生物の専門家である遠藤浩紀先生(長泉北中教諭)による魚たちの観察会、そして中郷温水池の生態系についての講義も行われました。今回、大きなコイも非常に多く捕獲されましたが、それらの多くは中郷温水池には戻さず、三島市沼津市の境にある松毛川に連れていきました。

遠藤先生の話によれば、コイは何でも食べるので、小さな魚たち(アブラハヤやモツゴなど)も食べてしまうとのこと。このため、中郷温水池のようなあまり大きくないため池では、大きなコイは多くない方がいいとのことでした。

そんなちょっと迷惑もののコイですが、水辺で大発生して迷惑することがあるユスリカという昆虫も食べるので、少しはいると中郷温水池にとって良いということで、今回はあまり大きすぎないコイを中心に中郷温水池に戻した、とのことです。

子どもたちも、魚たちに触れられて、また中郷温水池や水辺環境の生態系について学ぶこともでき、有意義な時間となったようでした。

参加者の皆さん、お疲れさまでした。