中郷温水池生きもの救出大作戦

 源兵衛川の下流部であるため池「中郷温水池」において、浚渫工事が実施されることになり、1月上旬から排水が始まりました。

 12月18日の中郷温水池(満水時)
 

 1月9日の中郷温水池の様子
 

 グラウンドワーク三島では、中郷温水池の貴重な水辺自然環境を守るために、1月11日(月・祝)、中郷用水土地改良区や三島市などと協力して、3月の工事終了まで、池に生息している魚や水生生物を、隣接する水路に一時的に救出・移動する「中郷温水池生きもの救出大作戦」に取り組みました。

 当日は、三島南小などの近隣の小・中・高・大学生からシニアまで、総勢100名の参加のもと、午前9時から作業を開始。参加者は、ウェーダーや長靴を着用して、水が抜かれた池に入り、たも網や手作りの網で、アブラハヤ、ウグイ、モツゴ、コイ、ゲンゴロウブナヘラブナ)などを、歓声をあげ、泥んこになりながら捕獲しました。普段はなかなか見ることのできない、中郷温水池のたくさんの生きものたちに触れ、笑顔での作業となりました。

 手作りの網やたも網を持って、、、
 
 作業開始!
 
 子どもたちも大活躍!大歓声をあげていました。
 
 

 体長80cmもある大きなコイを、100匹以上救出しました。
 
 救出した魚たちは、プラ舟に入れ、軽トラックで、一時避難地となる隣接水路にピストン輸送しました。
 

 また、水生生物の専門家の遠藤浩紀先生(長泉北中学校教諭)・加須屋真先生(富士常葉大学非常勤講師)、魚類の専門家の関川文俊先生(富士常葉大学附属環境防災研究所)をお招きし、当日救出した魚や水生生物の生態調査と、生きものたちの観察会も行いました。
 

 今回、在来種を中心に、約4,300個体の生きものたちを救出・移動することができました。前回(平成8年12月)から14年ぶりの大作戦となりましたが、ブラックバスなどの外来種が想定よりも少なかったことは、たいへんよい結果でした。また、中郷温水池は、多様な生きものを育む、貴重な「ため池」であることを再認識した次第です。

 今後、浚渫工事が終了する3月に、水路の生きものたちを池に返すイベントを開催します。皆様のご参加をお待ちしております。
また、中郷温水池にすむ代表的な魚と水生生物を、「三島街中カフェ」で水槽展示中です。ぜひお立ち寄りください。(村)